豆知識 仏像の鑑賞について

投稿者: | 2018年4月9日

みなさまこんにちは。あかり古美術スタッフブログです。
あっという間に桜の季節が過ぎてしまいました。皆様いかがお過ごしでしょうか。
今日は仏像の鑑賞ポイントをご紹介します。

仏像の目をみてみましょう

仏像はどれも似ていると思っていませんか。
仏像には微笑み、怒り、悲しみなど様々な表情があります。
これらの表情の中で、「目」に注目をしてみましょう。

仏像の「目」はうす目の半眼(目が閉じているようで、閉じていない状態)や、大きく見開いた力強い目など、実に様々な種類があります。

仏像を鑑賞する際には、その仏像と目が合うポイントを自分で動いて探してみます。そうすることで、仏像と一対一で対面しているような不思議な気持ちになれるはずです。

 

 

【伏せた目の優しい微笑み】
優しく包み込むかのような不思議な表情。飛鳥・白鳳時代の仏像には、古代ギリシャに発する「アルカイックスマイル」が多くみられます。

 

 

 

【うす目をあけた静かな表情】
全ての雑念を払い座禅で瞑想しているときの表情が半眼です。焦点がどこに合っているのわからないような眼差しは、全ての人々を穏やかに見守る慈悲の心を感じさせます。

 

【左目を軽く閉じた忿怒(ふんぬ)の表情】
左目を軽く閉じ、地を見据え、右目を天に向けて全開にし、「仏の教えの邪魔をするものは、見逃さない」と天地を見張る姿の表れとされています。平安時代中期以降の仏像に多く見られた表情。天地眼(てんちがん)ともいわれています。

 

【目をカッと見開いた怒りの顔】
平安初期から見られる形式で、両目をカッとみ開らき睨みを効かせている表情。仏に敵対するものをにらんで威圧することで迷える民を救いたいとの、仏の願いが込めれています。

 

 

仏像の髪型をみてみましょう

仏像といえば、ぶつぶつがついた「螺髪(らほつ)」とよばれる渦巻状のヘアスタイルを思い浮かぶ人は多いのではないでしょうか。このヘアスタイルは仏像の中でも、トップの位にある如来像だけが許されているヘアスタイルです。
また菩薩像の長い髪を束ね、結い上げるアレンジは、インドの貴族の髪型がモデルとなったといわれています。中国の唐代(7~10世紀)に流行した女性の華やかな髪型の影響もあるなど、仏像にも流行りがあったと感じながら鑑賞するのはいかがでしょうか。

 

【渦巻状の螺髪(らほつ)】
びっしりと付いた渦巻状の髪は、長い修行で伸びた髪が丸まったと解釈され、悟りを開いた証とされています。「肉髻(にっけい)」は肉が盛り上げって髻(もとどり)(頭上で束ねた髪)のように見えることから付いた名称です。この肉髻は平安時代から鎌倉時代に移ると大きく派手に変化します。
螺髪の中の少し大きめの玉は、悟りをひらく能力、知慧の光を表す「肉髻珠(にっけいしゅ)」。眉間にある「白豪(びゃくごう)」は、白く長い毛が渦状に丸まったもので、世界を明るく照ら光を放つとされています。

【髪を結ったスタイルの宝髻(ほうけい)】
頭上にお団子のような髻(もとどり)が特徴です。お団子が一つの場合は単髻(たんけい)、二つある場合は双髻(そうけい)と呼ばれています。髪飾りをつけたものも多くあります。

【炎のような炎髪(えんぱつ)】
まるで炎のように逆立てているスタイルを炎髪といいます。怒ったような髪型にも見える為、怒髪(どはつ)と呼ばれることもあります。修行の妨げをする悪いものから衆生を守り救うという悪への怒りを表現しています。

【まとめた髪の弁髪(べんぱつ)】

おでこをあげて、長い髪を纏め左側に垂らしたのが「弁髪」といいます。頭上に小さな蓮の冠をのせることがおおいといわれています。

 

このように仏像のヘアスタイルも様々です。同じに見えるようでそれぞれに個性を演出していることに目を向け鑑賞するのはいかがでしょうか。

 

さいごに

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